少し前の投稿で、カルロスがネイティブ・アメリカンたちの会話をテープレコーダーに録音している状況について書いたことがあります。
〇分離したリアリティ ~序文~
〇消えゆく伝統(分離4 ひとりひとりの道(2))
〇旅1 わたしたちを囲む世界からの再確認
当時の家電の普及やカルロスが裕福でない時期に簡単に手に入るものだったのだろうか?
また、ドン・ファンとの微に入り細に入り記録している会話は、実はノートに記録しているのではなく本当はテープ起こしをしたのではないだろうか?
という私の推理のよすがにしたわけです。
今回、『ブルース~複製時代のフォークロア~』(湯川新著)に私の疑問に対する答えがあったので記録しておきます。
ロックンロールの生みの親、チャック・ベリーについて書かれた第7章です。
比較的裕福で幸せな家庭に生まれ育ったチャックは、1951年の夏に中古のテープレコーダーを手に入れた、とあります。
テープに言及したカルロスの文章では『分離したリアリティ ~序文~』が一番古い時代のもので、呪術師サカテカを訪問したときのエピソードで1962年の5月とあります。
そういえば、いまさら思い出しましたが、私自身というか私の家でも東京オリンピックの年、1964年にテープレコーダーを買ったことを思い出しました。
チャック・ベリーが中古品を買った11年後ですから、カルロスは間違いなく自腹で民生用のテープレコーダーを手に入れることができたことが判明したと思います。
(初出:2017年3月3日)