~ソノラのトカゲ~
Psilocybe mexicana(シロシビンキノコ)は、ソノラ砂漠には生えていないし、乾燥しても粉にならないからインチキだという話に加えてトカゲの目や口は縫えんだろう。というのがドン・ファン創作説の根拠として目にしたことがあります。
こうした批判は、個人ブログでもよく見かけるエピソードですが、私もたしか『呪術師カスタネダ』(『虚実』)という本で読んだことがあるような気がします。(昔読んだので記憶があいまいです。この本についてはあらためて記したいと思っています)
さて、キノコやサボテンについてくどくど書いてますからトカゲについても少し書いておきます。
私も1978年、初めて『ドン・ファンの教え』読んだときに、これはさすがに無理だろ。と思いました。
トカゲですよ。ヤモリやカナヘビみたいなやつらですから結構敏捷じゃないですか。
捕まえることもやっとだし、握ったとしても嫌がって暴れるでしょ。痛いだろうし。
瞼(まぶた)だけなんて縫えないですよ、たぶん。目玉に刺さっちゃう。
最初はドン・ファンが「手術後」のトカゲを用意してくれていますが、次は習ったばかりのカルロスですよ。
私は「本当の話だったらいいのになぁ」と言う立場なのに苦しいところです。
でも、もし本当なら可哀想な目にあったのは、いったいどんなトカゲなのでしょうか?
くまなく調べたわけじゃないですが、トカゲの種類について言及している暇人はいなそうです。(追記:いました。次のエントリーで書きます)
興が乗ってきたので自分でもトカゲについてちょっと調べてみました。
見つけたのはアリゾナの国立公園「Sagurao」の紹介ページです。
アリゾナですが、記述のようにソノラとアリゾナは近いのでご容赦ください。
このページには数多くのトカゲが掲載されていてすべてサイズも載っています。
例えば、・・・
どうでしょうか?
説明には「大きいトカゲ」とあります。手術はやりやすいかもしれませんが、その分暴れる力も大きいと思います。
人の手に乗っている写真もたくさんあるところを見ると案外、おとなしい連中なのかもしれませんが。しかし、こんな小さな子の口や目を縫ったりできないと思います。
様々な種類のトカゲが生息しているようですが、この種類だけは占いには使えないだろうというのがツノトカゲの類だと思いました。
このトカゲは、捕食者に襲われると目の端から血を吹き出すそうです。
もしこのトカゲ相手ですと手術どころじゃないですし、カルロスだったらその様をノートに記録をとるはずです。
(初出:2016年7月17日「ソノラのトカゲ (教え 5 トカゲの呪術(2/3))」)