1961年8月31日到着するとすぐに「力の場所」まで急ごうといわれます。
家から100キロあまり南の方へ、そこから東へ向きをかえて山の傾斜地へ。それから広大な荒地を歩いて低い丘の頂上を目指して一泊します。
日付は、9月1日に変わり、東への旅を続け、絶壁につきます。
そこが「力の場所」で昔、戦士たちが埋葬されたところだといわれます。
絶壁に登ると真下に自然にできた丸い石の輪で囲まれてる場所がそこであることがわかります。
大昔から、円というのはなにか神秘的なものがあったのでしょうね。自然であれ、人工的なストーンサークルであれ世界中に存在するわけですな。
ところで戦士たちは埋葬されてませんが、友だちから千葉県の行田という面白い場所を教えてもらいました。
円形が完全なほど力が強いそうです。行田めちゃ強いです。
ドン・ファンいわく「埋葬された」というのは言葉通りの墓地という意味ではなく、戦士たちがそこに身を隠したということだそうです。
当初、ドン・ファンはその場所でカルロスに一晩過ごさせようと思っていましたがカラスの予兆から今回は見送ることにします。
その代わりほんの少しのあいだだけ隠してみることにします。お試し入会です。
そこで過ごす間、動物に襲われることはないのか?と尋ねますが戦士は、不屈の目的でやっとるんだから、ネズミも、ヘビも、アメリカライオンも、そいつのじゃやまはできないといいます。(旅161)
こんな理由ではデミルはナットクしないかもしれません。(pending)
力の場所での内省の結果、泣き出してしまったカルロスを手作りのかごから引っ張り出すとドン・ファンが歌をうたいます。
ここではドン・ファンの歌の歌詞が記されています。
またまたデミルの批判の中に、カルロスがインディアンの歌を具体的に示してないと指摘があるのでここにメモを残しておきます。(pending)
ドン・ファンがカルロスに夢のコントロールの進み具合をたずねます。
自分の手を見ることから始めつづく段階へ進むための細かい指導をしますが、割愛します。
夢のコントロールの目的がわからずイライラするカルロスの頭をドン・ファンが動かします。
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彼は片手でわたしのあごを、もう一方の手でわたしの後頭部をおさえ、わたしの頭を前後に動かした。首の筋肉はひどくこっていたが、そうして頭を動かすと、こりもひいていった。(体術)(旅168)
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ドン・ファン流の整体です。
ふたりはその場所を立ち去り、次についた場所でアメリカライオンを狩るためのワナの作り方についての講義がはじまります。
ドン・ファンは囮にするためのリスのようなネズミを捕まえてアメリカライオンを待ちつづけると本当に獣が現れます。
それがアメリカライオンなのか他の動物なのか、カルロスは怯えきってしまいます。
ところでアメリカライオンってなんだ?

原文ではmountain lionとなっています。
調べてみたところピューマのことだそうです。といってピューマがなんだか知ってるのかと言われてもそちらも知識がないのであらためて調べてみますと英語版ウィキペディアには「ピューマ(puma)」の項目がなくて「クーガ(cougar)」で立っています。
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クーガ (Puma concolor)は、マウンテンライオン(mountain lion)、ピューマ(puma),パンサー(panther)、カタマウント(catamount)などの名前でも知られている。
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数が少なくなっていて絶滅している場所も多く保護活動が行われているそうですが、ドン・ファンたちが狩りをしてたからでしょうか。
(初出:2016年9月18日)