最初の頃のチャプターは、出だしで気合が入っていることや重要な情報が多かったので、割合”抄訳”っぽい感じの元原稿になっています。
もったいないので、それらは生起こしのまま掲載し、ここから後しばらくは、『ドン・カルロスの教え』同様、私の私見や推測・想像・注釈などを青で入れます。
登場人物の名前がアルファベットだったりカタカナだったりしますが、日本人の間でもうなじみになっている人々についてはカタカナにしている場合が多いです。(地名も多くはアルファベットにしてあります)
では、第二章始めます。
(カスタネダに)はじめて会ってから再会まで19年たった。(1972年+19年=1991年。Amy、36歳。)
91年と93年の期間、Amy(とその家族)は、手紙などのやりとりで不定期に会っていた。
カルロスと連絡をとる方法は(住所も連絡先も秘密にしていたので)、Nedかカルロスの会計士、Jeryy Wardに手紙を預けることだった。連絡がつかないことも多かった。
カルロスが両親の家や兄のサンタモニカのDavidの家に立ち寄ることもあった。(Amy26)
わたしがカルロスに会うときはたいていAnny(Anna-Marie/Taisha Abelar Carter)を連れていた。また、例のフェデリコ・フェリーニの恋人の時もあった。彼女はもうジーナ(Gena)とは呼ばれていなかった。(Florinda Donnerになっていました)(Amy27)
数多くの有名人や文化人がファンだった中で、この一家にだけ特別な付き合いをしていたのはなぜなのでしょうか?
Irving Wallaceが大統領に招かれるくらい著名な作家だったということもあるかもしれませんが、カルロスはもっともっと有名な連中との接点があったわけです。
17歳のAmyにハナから狙いを定めていたのでしょうか?
でも、それならなぜ年の近いTaisha Abelarを伴って行ったのでしょうか?
カルロスの口説き術は謎めいています。やはり呪術師だからでしょうか?
カルロスは、両親が主催した出版社のガラ・パーティにもフロリンダを伴って現れた。
父は、Annyもフロリンダもカルロスの恋人のように思えない・・でもそのようにも見えるしと言っていた。
カルロスはあまりセックスに興味がないようにも思えた。
芝居が上手です。
彼はよく女がこの世界を支配しているのだと言っていた。(Amy29)
同感です。
(初出:2016年12月22日)