Meighanは、Mrs.Liptonという作家の妻がUCLAのPowell Libraryの地下にあるUniversity of California Pressの受付として働いていた人が彼に話してくれたことを覚えている。
カルロスが出版の打合せでオフィスに来た時、何度かC.J.を連れて来ていたという。
だが、こと私生活の話になるときまってCarlton Jeremy Castanedaの母親はスカンジナビア人だと言っていたというのだ。
カルロスが執拗にいうので私は、California Department of Public Healthの書類にカルロスが法的な父親であるとサインした。
新しい出生記録には彼の名前がCarlton Jeremy Castanedaと記された。カルロス自身も自分が父親であると署名させられた。面白いことに、彼は、ペルー生まれの学生となっていた。
「なぜ僕がChocho(C.J.にカルロスがつけたニックネーム)を愛しているかわかるかい?君の(要素を備えた)子どもだからだよ」とある晩私に告げた。
「僕は彼に伝えて一緒に働くよ。彼にすべてを伝えるつもりだ」
彼の著書の中では、あいまいに「ぼくのかわいい少年」という言い方をしているが、彼のC.J.に対する愛情は本物だった。
その12月、ドン・ファンはカルロスに過去を徐々に消して完全に自由になるように履歴を消すように指示をした。
もちろん、それは理由は別かもしれないがカルロスが何年もやってきていたことだった。
昔の同級生のJose Bracamonteは、彼を嘘つきと呼ぶが、ドン・ファンによれば履歴のある物だけがウソをつけるのだそうだ。
履歴を消すことは親類とも縁をきることを意味し、それはカルロスがC.J.との関係も捨てることを意味していた。
カルロスは、そのころフィールドワークでは三種類のドラッグを体験している。
ペヨーテ、ダツラ、そしてキノコだ。またドン・ファンに盟友(ally)に関する手ほどきも受けている。
『白いタカ』の話が出てきますが割愛します。こちらをご覧ください。
「変身」については多くの謎がある。その頃の週末の定例行動として1961年の11月、カルロスは学校を休んでドン・ファンに会いに行っている。
彼は、老人の義理の娘と会っている、ユカタンからきたメキシコ人で、ドン・ファンの足の怪我の世話をしている。ドン・ファンは転んだあるいは、ラ・カタリーナという魔女に押し倒されたと言っている。
ドン・ファンによるとラ・カタリーナは黒い鳥に変身していたそうだ。はじめカルロスは信じなかったが、とにかく話を聞くことにした。
ドン・ファンによると呪術師の世界では動物に変身するのは普通のことで物理的な肉体から精神は分離して旅をできると言った。
カルロスの故郷から数百マイル離れたペルーのUcayaliでも、ayahuasca(アヤワスカ)を服用したシャーマンは鳥に変身すると言われている。
またペルーPeruvian Montanaの東のAmahuasca族にも同じ言い伝えがあるしエクアドルの東Zaparo族やコロンビアのSiora族やペルーのCamapa族も同様だ。
(初出:2018年7月11日)