教え13 メスカリトとの再会(3/4)

~キノコについて~

さて、チワワに幻覚性のキノコが生えているか調べている過程で、偶然、こんなページを見つけました。あいにくスペイン語なので翻訳機能を使いました。
2006年の調査報告です。

——————–
Nuevos registros de Agaricales de Sonora, México
(New records of Agaricales from Sonora, Mexico)
ソノラ州、メキシコからハラタケ目の新記録

そこにResultados y discusión(結果と考察)という項目があり七番目のパラグラフに幻覚性のあるキノコについての記載があります。Google翻訳のままを載せておきます。

Con base en Kirk et al. (2001), se determinaron tres especies de Bolbitiaceae: Bolbitius vitellinus, Hebeloma edurum y Panaeolus antillarum, esta última con distribución amplia en México (Guzmán y Pérez–Patraca, 1972). De Strophariaceae se encontraron varios taxones fimícolas y tóxicos, comúnmente observados en diversas partes del país: Psilocybe caerulescens, P. coprophila y P. cubensis (Guzmán, 1983; Acosta y Guzmán, 1984; Pérez–Silva y Aguirre, 1986). De igual forma, las especies determinadas de Cortinariaceae se han citado frecuentemente en México (Pérez–Silva, 1967; Welden y Guzmán, 1978; Castillo et al., 1979; Pérez–Silva y Aguirre, 1986; Sánchez–Macías et al., 1987).

Psilocybe caerulescens

カークらに基づきます。(2001年)、3種はオキナタケ科決定したBolbitius vitellinus、HebelomaのedurumとPanaeolusのantillarum、メキシコで広く分布(グスマンとペレス・Patraca、1972)で、後者。:モエギタケ科、いくつかのfimícolasと、一般的に、国のさまざまな部分で観察毒性の分類群から発見された、幻覚誘発菌caerulescensをP.とP. cubensis coprophila(;アコスタとグスマン、1984;・ペレス・シルバとアギーレ、1986グスマン、1983)。Weldenとグスマン、1978;同様に、フウセンタケ科の特定の種は、しばしばメキシコ(ペレス・シルバ、1967年に引用されてきたカスティーヨら、1979ペレス・シルバとアギーレ、1986;サンチェス・マシアスら。 1987)。
———-

Psilocybe mexicana

カルロスが、Psilocybe mexicanaかも?と書いたPsilocybe mexicanaは、ソノラでは見つかってないかもしれませんが、おなじ成分を持つPsilocybe caerulescensは生えていたわけです。
写真をみると両者の姿は素人目にも異なりますから、幻覚性植物を研究していたカルロスなら見分けがつくはずでは?とも思います。
ま、それはそれとしまして、この下りですが、日本語版108ページの会話からいきなり路線が変わります。私のツッコミに色をつけておきます。

———-
メスカリトはどこ?」
※キノコ探しにきていたはず。メスカリトはサボテンの精です。

「わしらのまわり全部だ」
たくさんのキノコがその付近一帯にたくさん生えていたが、わたしにはペヨーテを区別できなかった。
※ペヨーテはサボテンなのにキノコがその付近一帯にたくさん生えていたとは?
———-

念のために英語版で確認しました。
わたしの翻訳をつけます。

———-
“Where is Mescalito”
“All aound us.”
Cacti of many species were growing in profusion all throught the area, but I could not distinguish peyote amaong them.
「メスカリトはどこ?」
「わしらのまわり全部だ」
様々な種類のサボテンがあたり一帯にたくさん生えていたが、どれがペヨーテかわからなかった。
———-

原典はサボテンです。

これは明らかに翻訳ミスです。というより、この章の最初にキノコ狩りに行くと書いてあるのだから訳者もそう思いますよね。

この章、この後、肝心のキノコ狩りについてはまったく触れずにメスカリトとの再会に突入します。
そもそも章のタイトルが「メスカリトとの再会」になっているわけですし。
※タイトルにこのように副題がついているのは日本語版で、英語版にはありません。

それにしても、キノコの立場は?

(初出:2016年7月14日「キノコ論争 (教え 4.メスカリトとの再会(3/4))」)