まったく大みそかにまったくふさわしくない記事です。(初出時)
フロリンダの講演会がまたあった。大きな会場だった。
キャロルのほかに、ドロシー(Dorothy)とタリナ(Tarina)という二人の弟子がいた。(Amy54)
彼女たちに同行した友人を紹介したら「あんなのが友達なの?」と馬鹿にされた。
フロリンダは、こっそりDorothyを指さして「あいつは自分がカルロスのフィアンセのつもりなのよ。妄想にもほどがあるわ」
Tarinaに話しかけようとしたら避けられた。
会場ではDorothyがカメラを持っている男性客にカメラを持ち込むな怒鳴っていた。男性は驚いて、普通に言えばいいのになぜそのように失礼な態度をとれるのかといった。
Dorothyは何も言わずに振り向いて歩み去った。
今回の講演ではフロリンダは、前回のドン・ファンに続き、カルロスもセックスをしているといった。
こちらは本当です。
私はカルロスの著書では、ドン・ファンに禁欲するように言われていると書いてあるのにと思い困惑した。
なぜなら、前回の講演でフロリンダは「カルロスはセックスするのか」という質問に顔を赤らめ「そうでないことを信じます」と言っていたのに。
今回もキャロルを聴衆に女ナワールとして紹介した。彼女は体の中に「The Death Defier」(死への反逆者)という何千年物間呪術師の体の中に住んでいた生き物を住まわせていると言った。
フロリンダは、ドン・ファンは第二の注意力の中、無限に消えてしまった、と言ったので聴衆がざわめいた。
前回の講演会では生きていてセックスをしているといってました。もっとも、それも10年前という想定の話ですが、このあたり口から出まかせのようですから目くじらたてても仕方ないかもしれません。
彼女は、われわれはエネルギーを蓄え彼を自由にし、夢の中で彼を探すといった。聴衆の集合的な意志にも助けてもらいたい、と言った。
これは驚きのニュースだった。
カスタネダの愛読者たちは、ドン・ファンはすでに究極の自由を手に入れたと思っていたからだ。
(初出:2016年12月31日)