ウィキペディアによると、フォードの「エスコート」は六世代に渡るモデルチェンジをしています。ブルー・スカウトが乗っていた赤い車は、どの車種だろう?と思いました。

カスタネダが亡くなったのが1998年ですからひょっとすると写真のマーク5bかマーク6だったのでしょうか?
2003年の2月、Panamint Springsのそばの砂漠でハイカーたちが遺骨を見つけた。保安官捜査官のMarson Matweillerは、この骨がPartinのものだと疑っていたが証拠がなかった。遺体は明らかに狼に食べられていた。わずかに残っていた骨も状態が悪かった。
メンバーたちには、Pattiは、カルロスと一緒に(おそらく”無限”に)去ったと告げられた。(だが、四人の魔女たちが消え去ったあと、彼女がロサンゼルスで車を運転しているところを目撃されていたのだが)
その三年後の2006年の2月、技術が進歩したのもありPartinの家族が遺体のDNAサンプルを手に入れ検査したところPartinのものだということが判明した。
これに続いてロス警察が、同様に行方不明のAmalia Marquez、別名Talia Beyの事件を公開した。彼女の兄Luisと妹のCarmenによると二人は1999年来、警察に捜査を依頼していたが無視されていたという。
当時、Amaliaの父はガンに侵され死にかけていて娘に別れを告げたかったそうだ。Amaliaは当時クリアグリーンで働いていて父親と話すことを拒んでいたので――カルロスは、彼女に両親との絆を絶つように命じていた――彼女の父親は悲嘆にくれ死んでいった。
Lydia Dillard刑事によると、Amaliaの事件はPartinの件が明らかになるまで注目されていなかったという。Marquez家は、自分たちの答えをずっと探し求めていた。
2006年の夏、保安官捜査官のMatweillerは、マスコミにPartinの遺体が見つかった場所から遠くないところにある廃坑を調査することになるだろうと告げた。
カルロスは、よく冗談でTalia(Amalia)は、廃坑に身を投げて死にたがってると言っていたのを思い出した。
こうした情報は、ジャーナリストのRobert Marshallによって集められた。彼は、カルロスの著書にちなんだ”分離したリアリティ”という本を著していて若いころにカルロスに大きな影響を受けている。
現在、ロス警察は、MarshallとAmaliaの兄、Luizの要求に基づきMarquez事件の捜査を続けている。
おそらくこれが魔女失踪の第二のケースとなるだろう。
少しの例外を除いてグループや組織は広がって変化した。
カルロスの死後、Carol Tiggs、”ナワール女”は、Elizabeth Austinという偽名でWestwoodの近隣にアパートを借りた。私が彼女のために探した住まいだ。
ある日、彼女が言った「Pacific Palisaders(ロスの地名)にいる私の母のところに一緒にいかない? ちょっと遠いけど」
私は少し不安だったが承知した。
しかしこの旅行は実現しなかった。Carolがアパートを引き払ったのだ。私は大家に行き先を知らないか尋ねた。私は彼女宛の手紙と彼女に贈ろうと思っていたアクセサリーを持っていた。
「彼女は、Palisadesにいる母親と暮らすと言っていたけど、住所は知らないな」と大家が言った。
最近、Robert Marshallから、彼女の母親が亡くなったと聞いた。そしてCarolは、その家に住んでいいたそうだが、ウワサに過ぎない。だが、私はそれが彼女だと信じたい。
彼女はいつも「不決断の決断が私をここに留めているの――私は去った人も嫌いだし、後に残っている人も嫌い」
孤独な人。取り決めに従って死なない勇気をもち、グルであることに疲れ、情熱も夢もカルロスに打ち砕かれてしまった。
でも私は彼女の頑固さと”彼女の乳首を吸い続ける”信者たちのいるロスから離れて生き続ける意志にに敬意を表する。
彼女が自由になっていることを祈っているし、私もゆっくりと悲しみから回復していきたい。
猫のヘンリーに癒してもらうのがいいかもしれない。彼は、犬に頭ごと噛まれているところを救われたのだ。彼は、犬は嫌いだが他に楽しいことをたくさん知っているし、自分を大切にしている。もし別の世界というものがあったら彼は、そこをおごそかに通り過ごすだろう。
彼が私にくれたものはもっともすばらしい贈り物、見返りのない寛容の心なのだから。
『Sorcerer’s Apprentice(抄訳)』(完)
(初出:2017年3月25日)